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旅費交通費とは?
交通費との違いや該当する項目、取り扱いの注意点

旅費交通費とは?交通費との違いや該当する項目、取り扱いの注意点
更新日:2024/5/14

従業員の移動にともない発生した費用は、勘定科目ではどのような扱いになるのでしょうか。これらの費用は、移動の目的や移動先によって「旅費交通費」「交通費」「通勤費」などに分けられます。旅費交通費に該当する経費について確認するにあたり、改めて基礎知識を押さえておきましょう。

この記事では、旅費交通費とその他の経費の違いや、旅費交通費に該当する経費の例、経費精算での注意点を解説します。経理部門の担当者の方は、ぜひ経理処理の際に参考にしてみてください。

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旅費交通費・交通費・通勤費の違い

初めに、旅費交通費・交通費・通勤費の違いを解説します。それぞれの勘定科目は、移動の目的や移動先によって区別されるため、まずは以下の特徴や仕訳例をチェックしておきましょう。

旅費交通費とは

旅費交通費とは、従業員が業務で所属する勤務地を離れる際の移動にかかる費用のことを指します。具体的には、遠方への出張にともなう飛行機代や新幹線代などが旅費交通費に該当します。それに加えて、移動先の業務で生じた費用も旅費交通費に含まれる点を押さえておきましょう。例えば、遠隔地での宿泊費・レンタカー代・コワーキングスペース代なども旅費交通費として扱われます。

交通費とは

交通費とは、従業員が業務で所属する勤務地での移動にかかる費用のことです。例えば、営業活動にともなう外出で、オフィスから取引先を訪問する際に生じた電車代・バス代などの運賃が該当します。

通勤費とは

通勤費とは、従業員の自宅から勤務地への通勤にかかる費用のことです。日々オフィスへ出社する際に生じる電車代やバス代のほか、自家用車で通勤する際の通勤距離に応じたガソリン代などが該当します。会社によっては交通費として仕訳されるケースもあります。

※勘定科目の分け方のポイント
ここまで一般的な旅費交通費・交通費・通勤費の違いをお伝えしましたが、勘定科目の分け方はあくまでも会社の方針によって異なります。経費処理や会計処理のしやすさを総合的に考慮した上で、勘定科目が定められているのです。そのため、場合によっては旅費と交通費を分けずに、いずれも旅費交通費として扱うようなケースもあります。自社の経理業務に合わせて適切な勘定科目を判断すると良いでしょう。

旅費交通費に該当する経費の例

ここでは、旅費交通費に該当する経費の具体例をご紹介します。なお、旅費交通費に該当する費用やその金額は、会社ごとに定められる「旅費規定(出張旅費規定)」の内容によって異なります。旅費規定とは、出張で発生する経費の扱いや適用範囲について定義したものです。旅費交通費の経費精算では、自社の旅費規定を確認しましょう。

【旅費交通費の例】

経費 具体例
出張中の交通費 電車・バス・タクシー・飛行機代、高速道路料金、ガソリン代、レンタカー代、コインパーキング代など
宿泊費 出張先のホテルの宿泊費用
出張手当 出張の日当
※出張で発生する雑費の補填や従業員の慰労のために、日当として一定額を支給する場合がある
食費 会議の弁当代、取引先との食事代
※出張中の食費が雑費として出張手当に含まれる場合や、業務と関連する食費が会議費・接待交際費として扱われる場合がある
荷造運送費 梱包資材代、配送料金など
※赴任にともない発生する荷造費や発送費が旅費交通費として扱われる場合がある

申請された経費を確認する際に、自社の規定に合わせて目的をきちんと見極める必要があるため注意しましょう。例えば、出張中の食費は基本的には経費として認めない会社が多いものの、会社によっては食費を含む出張中の雑費を出張手当としてまとめて支給するケースがあります。また、食事をともなう会議や取引先との会食のように、業務上発生した食費であれば会議費や接待交際費のような経費として認められる可能性があります。申請された経費は、旅費規程の内容に合わせて承認するか判断しましょう。

なお、旅費交通費と関連する「出張費」について、詳しくは以下の関連記事で解説しています。経費精算で出張費の基礎知識を確認したい担当者の方は、ぜひ併せてお読みください。

>> 出張費とは?旅費交通費との違いはある?規定作成の節税メリットも紹介!

旅費交通費の経費精算で注意すべきこと

最後に、旅費交通費の経費精算における注意点を解説します。経費精算で正確に手続きを済ませるために、以下のポイントに注意しておきましょう。

精算できるのは業務でかかった費用のみ

旅費交通費として精算できるのは、あくまでも出張中の業務にかかった費用のみです。従業員の個人的な用事でかかった費用は精算できません。例えば、出張中の業務時間外にプライベートで現地を旅行した際の移動費などは、経費として認められないことになります。経理担当者は従業員の申請内容をしっかりと把握し、経費として適切であるかを正確に判断することが大切です。

領収書が必要な場合がある

経費精算における領収書の扱いに関しては、事前に社内の規定で定めておく必要があります。領収書が必須となるケースについて、あらかじめ従業員に周知しておくと良いでしょう。基本的に、電車やバスなどの移動手段は運賃が税込3万円未満であれば、領収書は不要とされます。それに対して、タクシー代を精算する場合は領収書が必要となるのが注意点です。

移動先によって消費税の課税・非課税が変わる

旅費交通費は、従業員の移動先によって消費税の課税・非課税の扱いが異なることに注意しましょう。国内への移動で支給する旅費交通費は、基本的には課税仕入れとなります。それに対して、海外への移動で支給する旅費交通費は、課税仕入れとはならない点に注意が必要です。従業員の海外出張や転勤は、国外取引であり輸出免税となることを押さえておきましょう。

>> 【参考】国税庁「No.6459 出張旅費、宿泊費、日当、通勤手当などの取扱い」

旅費交通費の計算は経費精算システムで効率化できる!

ここまで、旅費交通費の基礎知識や、具体的な経費の例、注意点を解説しました。旅費交通費は経理上の扱いが複雑であることから、申請手続きの負担が大きく、経理担当者や申請者の業務効率が低下しがちです。申請者から提出された書類の差し戻しが多く、やり取りがストレスになっているケースもあるでしょう。また、経理部門では出張の距離に応じた運賃や日当を計算する手間のほか、立替精算で小口現金を用意するコストもかかります。複雑な作業でヒューマンエラーが懸念されるだけでなく、確認不足による不正発生にもつながりかねません。

こうした旅費交通費の経費精算を効率的に進めるなら、クラウド型経費精算システムの「楽楽精算」を活用するのがおすすめです。

自動仕訳機能

システム上で社内規定に従って旅費交通費を自動計算し、業務効率を改善します。申請内容からそのまま勘定科目や税区分が振り分けられ、自動で仕訳が完了します。立替金や仮払いの仕訳も可能です。

クレジットカード対応

法人クレジットカード連携に対応しているため、出張先でのクレジットカードの利用明細をシステムに自動で取り込み可能です。立替精算のために小口現金を用意する手間を削減できます。

規定違反チェック機能

社内規定に違反した不正な申請データを自動でブロックします。申請手続きで何度も差し戻しのやり取りが発生する無駄をなくせるのがポイントです。内部統制強化やコンプライアンス順守にも効果的です。

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