「楽楽精算」を導入したことで経費精算と社内稟議の一元管理を実現した事例
「脱紙文化」のきっかけのひとつに。経費精算と社内稟議の一元管理実現へ
中川製袋化工株式会社様は、1929年に紙袋メーカーとして創業した、包装用品の老舗専門メーカーです。生産は広島、仙台、長浜の3工場で、営業拠点は東京、大阪、福岡の6拠点と全国規模で活動されています。
私たちに馴染みの深いスーパーのレジ袋を発明したのが同社。創業から100年近くの歴史をもつ企業であり、長年根付いた文化や紙を中心とした業務プロセスが残っていました。そこでITインフラを抜本的に見直す必要がある、と業務効率化のために立ちあがったのが、取締役総務部長 立山耕司様。
2020年に同社にご転職されてから、「経理+IT」の強みを活かし、ペーパーレス化や組織の文化をより良く変えていこうと実施されたパッション溢れる取り組みについて伺いました。
会社名 | 中川製袋化工株式会社 |
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事業内容 | レジ袋、ポリエチレン袋及び紙袋等の包装資材の製造・販売およびこれらに付帯する一切の業務 |
従業員数 | 350名(2022年3月現在) |
導入時期 | 2021年12月 |
URL | https://www.nakagawaseitai.co.jp/ |
まずは情報一元管理を実現したい
「紙&口頭」文化から「データ&テキスト」へ
「楽楽精算」導入前の背景と導入検討のきっかけを教えてください。
衝撃かと思いますが、紙至上主義の企業で、データやテキストで情報共有する文化がありませんでした。紙と口頭が基本で、電話が頻繁に鳴ります。社内のIT基盤も整備できておらず、ITへの知見も浅い状態でした。例えば、社内稟議も紙です。6拠点から広島本社へ稟議書が郵送で届き、決裁が終わったら返送します。当然、紙は紙の良さがありますが、検索が大変ですし業務効率的に言うと非効率ですよね。ノウハウや情報は全てデータとして社内に蓄積させないといけません。
また、オンプレミス型のシステムを利用してサーバーも自社内にあったため、有事の際には老舗企業の何十年ものデータが消えてしまうのでは、という危機感もありました。この状態を変えたいと思い、社内のコミュニケーションをテキストベースへ定着させ、紙から電子化することをマイルストーンと設定しました。そこで考えていた電子申請・承認ツールのひとつが「楽楽精算」でした。
理想は、「気付いたら変わっていた」の状態。4ヵ月で3拠点の現金廃止
「楽楽精算」を導入いただいて、どのような改善がみられましたか?
稟議申請・承認は郵送により7日かかっていたものが、今は1日で完結します。「汎用ワークフロー」機能を利用し、設備投資、新規取引先申請、押印申請、汎用稟議、伺い書等の社内稟議のシステム化が実現しています。
当然、人が手作業でするものは、いくら注意していてもヒューマンエラーが発生します。導入後は、仕訳や勘定科目の間違いは圧倒的に減りましたし、交通費精算も定期区間を抜いて自動で計算してくれる点が便利ですね。
そして、「楽楽精算」で電子化するのを契機に、4ヵ月で3拠点が現金精算を無くしました。振込の運用に変えると、毎日金庫の金額を数える時間が不要となります。各拠点の経理担当は最初「現金は必要、運用は変えられない」と言いますが、「現金ゼロにはできなくても30日を1日へ回数削減できるよね?」と聞くと、「できる」と言います。会議体でこの成功例を伝播させていき、全拠点の現金精算廃止を目指しています。私がIT化推進で重要だと思っているポイントは、社員に「劇的に変わった」と思わせないことです。振り返った時に「あぁそう言えば、よく今まで面倒なことをやってたな~」と気付かないうちにスーっと変わっていたというのが理想です。
「楽楽精算」導入後、社内でどのような反応がありましたか?
もともと紙業務だったので古いが故に変わった時のギャップに対して、「物凄くいいね」と感触が良かったです。最初は新しいシステム使用を嫌がる人もいましたが、やってみると結構良い反応をもらえます。
これまで仕訳を手入力していた年配の経理担当者も、会計連携が1分で終わるので「これは便利ですね~」と言っています。「楽楽精算」は年齢関係なく誰でも使えますよ。
領収書が発行されるものは、スマートフォンで精算した方が圧倒的に早いですよね。わざわざ複合機でスキャンして…という運用は、もう考えられないです。まだ社内でトライしてくれてない人もいるので、どう広げていくか考えています。
拡張性の高さが決め手。初期設定も「楽」!
数ある交通費・経費精算システムの中で、「楽楽精算」に決めていただけたポイントを教えてください。
前職で「楽楽精算」を知っていましたが、他社の経費精算システムも検討しました。「楽楽精算」を選んだ決め手は、拡張性が高く、機能的に充実していたからです。当時、「楽楽精算」の法改正への対応が早く感じ、そこが極めて重要だと思いました。あとは、システム自体がノーコードで誰でも作れる仕様のため、経理の知識とExcelが使える人だったら、「楽楽精算」の初期設定・構築作業ができる点です。サポートがついてくれるので、情シス担当がいなくても1,2ヵ月で立ち上げることができました。
導入時の営業対応や導入後のサポート対応はいかがでしたでしょうか。
対応が早く、満足しています。営業担当は導入時の社内説得にも伴走してくれました。導入後は、会計連携部分で軽減税率の設定が難しかったのですが、サポートに問い合わせたら解決できました。また、サポートからも「他に困っている部分はないですか?」という連絡をくれたので、相当良かったです。導入後は、苦労して大変だったイメージはないです。
「長年やってきた方法だから」思考から脱却
今後の展望や新たな挑戦などあれば教えてください。
会社の文化が少しずつ変わってきています。歴史ある会社なので、以前は「過去にやったことが当たり前」「昔からこの方法でやってきたので」のような感覚を持つ人が多かったです。しかし、この改革を機に「いくらでも業務プロセスって改善できるよね、どんどん提案しなさい」と言っていたら、社内にそういう空気感ができてきて、現場社員から改善提案があがるようになりました。作業時間を削減し、創出できた時間を改善業務に繋げるループが沢山の人達に浸透してくれれば、今よりさらに良い会社になると思います。そのプロセスを改善するのに最適なシステムを選び、IT化を進めていくことが理想ですね。現在は、請求書発行や人事関連の業務効率化を検討しています。まだ感度の差はあるものの、以前と比べて会社にだいぶ良い風が吹いているな、と感じます。